〔186〕武奈ヶ岳 (1,214)

2013年11月23日(当時64歳)


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滋賀県高島市鹿ケ瀬
前回は残雪で途中敗退した。
  今年('13年)3月に同コースで周回しようとし、腐れ残雪が深く踏み跡がまったく無かったので、
沢歩きは危ないと思い、大摺鉢で撤退した。その後、リベンジする機会が無く、紅葉も過ぎた今日に
なってしまった。
    標高差:725m
累積標高差:1,307m
Road Map :名神を東京都ICで降りて、湖西道路走り、高島市からガリバー旅行村に入る。
Route Map:旅行村の駐車場から八ツ淵の滝コースとするが、通行止めが本当に行けなかった。

楽しいが危険な”八ヶ淵”の滝巡り
  初心者だから、ベテランだからとの大嫌いな格付けの話しは抜きにして、気を付けさえすれば、無事通過することは出来ると思う。 危険の比率が高いことは確かであり、運が悪ければ滑落、落石に遭遇する可能性は高い。
興味ある人は天気と相談して、細心の注意の元で行って下さい。 俺は崩落地が回復すれば又、行きます。

今回、山頂には消極的だった
  ”八ヶ淵”がスリリングで楽しかったので、山道に入ってからは全員、
気が抜けてしまい、ここまで来たから山頂まで行こか、の消極的な山歩きになってしまった。

関西百名山
日本の滝百選
日本二百名山』 八ツ淵の滝巡りはスリリングで楽しかった。
コースタイム:6時間08分(休憩時間含む)
登り:3時間52分
(八ヶ淵の滝経由)
下り:1時間56分

9月の台風18号により、ガリバー青少年旅行村から八ツ淵の滝へ向かう登山道が一部崩落し、現在は通行禁止となっています。復旧の見通しも立っておらず、ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします。

林道を少し歩くと登山口に着く。 武奈ヶ岳の地図と初心者は入山禁止の看板は前回と同じであるが、崩壊通行止の看板が増えていた。
ガリバー旅行村への入村料は一人400円であるが、山歩きと言う事で
駐車料400円/台だけで済んだ。 駐車場を8時37分に出発し、綺麗な
紅葉に迎え入れて貰う。 ハイカーはまったく居ない。
分岐に戻って来るのを夢にも知らず、沢に向けて下って行く。
前回は残雪で諦めた ”障子滝”方向の沢に向う。
踏み跡はしっかりと付いており、問題なく沢に下りて行けた。
前回からある沢歩きが危険だとの
看板。 初心者が危険な訳ではなく、初心者だけだと危険なのだ。
程なく、沢に降り立ち、早速渡渉となるが、期待に反し全員難なく渡ってしまう。
ドボンするにはまだ早いか。
岩壁をへつって行く。 足元はコケていて滑り易いがくさりがあるので安心。
魚止の滝』に着く。
小さな滝で魚止の滝が名前相応である。
滝の左岸(右側)に廻り込んでいく。
面白い登りが続く。
本来、岩峰に張り付いているはずのくさりが大きな岩を
付けたまま空中に浮いている。 ここを渡らずしては
先には進めない。
期待していた上段25m、下段5mの2段瀑である
障子の滝』に着く。 水量が多くあり、迫力ある滝に
しばし見入ってしまう。
対面には登山道の梯子も見えていたが・・・
(写真をクリックすれば拡大します。)
長老は渡渉出来そうな地点を探し出したが、沢の巾が広く、水量も多いので渡渉が出来そうもない。 その間に俺は右斜面を登り迂回出来ないか探ってみるが、ガレ場であり落石が酷いので、迂回は止めた方が安全と判断する。 迂回出来てもどこに出るのかも判らない。 苦汁の判断で引き返すことにした。
('18年現在、くさり場は復旧している様です。)
高島市の観光ガイドから八ヶ淵の滝の地図を拝借。この内6滝しか見ることが出来なかった。
苦労して登って来た道を苦労して引き返す。
樹林が開けた地点から ”武奈ヶ岳”見えた。
遠景なので同定は合っているのか?
1時間07分のロスタイムをして分岐に戻り、一般登山道を歩く。
引き返したとは言え、『障子の滝』は見られたので不幸中の幸いと
思わないとしょうがない。 一般道ではあるが、かなりの崩壊帯を通る。
崩落部分は道が完全に落ちて無くなっていた。
無理をすれば渡れなくはないが、無理をする必要も無いので
素直に迂回路を歩くことにする。
崩壊通行止、迂回路に周る箇所に着くが、これは前回も同じだった。
もの好きなので崩壊帯を見に行く。
前方に見覚えのある ”大擂鉢”が見えて来た。
右真ん中の四角い岩が変な文字が書かれた岩。
1時間34分にて ”大擂鉢”に着く。 前回は積雪でここから引き返したので、
この先は未知数。 下山時には周回してここに戻って来る予定。 予定通りなら・・・
上から渕を覗いて見る。 沢水が綺麗だ。
”大擂鉢”から沢沿いに登って行くと ”小擂鉢”に着く。
作り(?)はまったく ”大擂鉢”と同じ形態だった。
幅広い沢歩きとなるが、歩き難い所はない。
但し、道としては整備されていない。
アスレッチク気味に遡上して行く。
前方に大きなゴルジュが見えて来た。 ゴルジュの中には二段の滝が見えている。
一旦、右岸側を登って行く。
右岸に登り、眼下に落差15mの3段瀑である ”屏風の滝”を見る。
奥に見えるのが ”貴船の滝”なのか? この先どう進むのか?
落差30mの ”貴船の滝”が見えて来た。 苦労してここまで来ないと見る
ことが出来ない雄大な滝だ。 日本の滝百選に入っているらしいが ”貴船の滝”
だけなのか ”八ツ淵の滝”として入っているのか調べてみたが、”貴船の滝”
単独ではなく ”八ツ淵の滝”として日本の滝百選に登録されている様だ。
沢に降りて落差30mの直瀑である ”貴船の滝”を見る。
直近から見た ”貴船の滝”。
沢に降りるのは極めて困難だった。
沢に降りて、渡渉して左岸に渡らないと先には進めない。
右岸から沢に降りた後は渡渉して、左岸の岩峰の梯子を上る。
”貴船の滝”側から ”屏風の滝”側のゴルジュを見る。
アングル的にゴルジュが良く見えないのが残念だった。
梯子を登った後は垂直に近い岩登り。
くさりが無くてもと思ったが、くさりが無いと
登れない箇所もあった。
梯子が無くても登れそうな岩峰なので梯子が無い方が面白かったかも。
70歳の御老人二人が軽々と登って行く。
岩峰を登り切って ”貴船の滝”の滝口から滝壺を見るが、
これ以上前に出るのは恐いので滝壺はまったく見えなかった。
岩峰登り途中から ”貴船の滝”を見る。
半分腐っている丸太橋はぎしぎしときしみ、表面は良く滑る。
穏やかな沢になる。
前方に見えているのが ”七遍返しの滝”か?
滝の飛沫で岩肌がコケ生している所が多く、滑り易いので要注意。
落差12mの渓流瀑である ”七遍返しの滝”沿いに登って行く。
相変わらず登山道としては整備されていない。
気い付けなはれや!
この辺りが ”七遍返し淵”なのだろうか。
道標が無いのではっきりしない。
やっと落ち着いた雰囲気の沢になった。 後は穏やかに登って行く。
頼りにならない腐った梯子の横を登って行く。
沢が広くなり、落葉で隠された踏み跡が見付け難い。
2時間30分にて沢歩きを終えて、左側の尾根に入って行く。
ここの道標は見逃さない様に見付ける必要がある。
沢からの尾根道歩き18分にて広々としたスキー場跡地に出る。
面白くない尾根道歩きになると精神的、肉体的に辛くなる。 途中から
シャクナゲ帯となるが、花の無い時期のシャクナゲ帯は鬱陶しいだけ。
前方に ”武奈ヶ岳”を見ながら ”八雲ヶ原”へ緩やかに降りていく。
公園の様な ”八雲ヶ原”を左手に見ながら緩やかに登って行く。
”八雲ヶ原”にはテントを張っている方も居られた。
スキー場のゲレンデ跡を登って行くが、沢歩きの楽しかったこと
から比べると、肉体労働だけでまったく面白くなかった。
ゲレンデ跡地を終えて名も無いピークの雑木林に入って行く。
予定の直登コースから道を外してしまい、南西稜に出てしまうかと
思ったが、ほぼ、予定通りのコースを歩いていることが判った。
前方に見えているのが ”武奈ヶ岳”の山頂。
緩やかに下り、その後、登り返す。
山頂直前で南西稜に出る。 多くのハイカーが下山して行ったが、
山頂にはまだ多くのハイカーが休憩していた。
何故、ハイカーは山頂で休憩するのか?
3時間52分にて ”武奈ヶ岳”(1,214m)に着く。
沢道で1時間のロスタイムがあったので、山頂までは随分遠かった。 老人会の皆さん、お疲れ様でした。 昼飯にしましょう。
山頂からの東側の景観は山を見るより琵琶湖を見る感じ。
西側も展望良く、京都の山々が見えているが、ドングリの背比べで写真を撮る気が湧かなかった。
”細川越分岐”からは明るい樹林帯の中を緩やかに下って行く。
山頂で昼飯に20分休憩して下山する。
下り一方なので下山分岐の ”細川越”には22分で着く。
何度か沢を渡るが、殆んどに簡易的な橋が設置されていた。
イノシシのぬた場となっている湿地帯の木道を進む。
広谷”は重要な分岐であり、ここから各方面に行くことが出来る。
散歩道としては雰囲気が良いが、何がある訳でも無く、
退屈になってくる。 平和は退屈だ!。
ひと山越えて、次の枝沢に降りて行く。
沢から外れ、ひと山越えると各方面への分岐で出る。
下山途中の小さな無名滝。
枝沢から ”大擂鉢”に流れ込む無名滝。
下山1時間35分にて ”大擂鉢”に戻る。
渡渉して遊歩道に戻る。 通行止の為か、このコースでハイカーに
会うことはなかった。 沢音はうるさいが、静かな山歩きだった。
合せて紅葉がまだ残っていたことに感謝!
遊歩道を歩き、ガリバー旅行村に戻る。
全員、怪我無く無事戻ることが出来た。
下山1時間56分、トータル6時間08分にて車に戻る。
ぶながたけ
各登山道から集合して来たハイカー。
八ツ淵の滝
2024年4月7日改定
”古代文字”が描かれた岩。 詳細は不明。
画像をクリックで少し拡大します。